シーリング工事の費用相場は?工法の違いや費用を抑えるコツも紹介
建物の気密性や防水性、耐震性能を保つ重要な役割を持つシーリングは、劣化すると機能を果たせなくなるため、定期的にメンテナンスをする必要があります。また、劣化症状が見られた場合は、早急に補修工事を検討しましょう。本記事では、シーリング工費が必要となるケースと、工事方法別に費用相場を紹介します。
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目次
シーリング工事が必要となるケース
シーリングの補強工事が必要となるケースは、以下の3つです。
- メンテナンスの目安時期が近づいている
- シーリングにひび割れ・破断が見られる
- シーリングの剥離・欠落が生じている
メンテナンスの目安時期が近づいている
一般的にシーリングの耐用年数は5年~10年といわれています。そのため、施工から7年~10年程度を目安に、補強工事を行う必要があります。ただし、耐用年数内でも異常が見られた場合は、早急に補修工事を依頼するべきです。
シーリングにひび割れ・破断が見られる
シーリングは、経年劣化によりひび割れや破断が生じます。地震などの自然災害でも不具合が生じるおそれがあるので、注意が必要です。
シーリングの剥離・欠落が生じている
シーリングのひび割れや破断を放置すると、剥離や欠落につながります。剥離や欠落は、施工不良や外壁とシーリング材の相性が悪かった場合に生じるケースがあります。
シーリング工事の費用相場
シーリング工事の費用は、工法によって異なります。ここからは、工法別にメリット・デメリットと費用相場を解説します。
- 打ち替え(先打ち)(後打ち)
- 打ち増し
打ち替え
既存のシーリング材を剥がして、新しいシーリング材を充填する方法が「打ち替え」です。打ち替えは、外壁塗装をする前にシーリング材を充填する先打ちと、塗装した上から充填する後打ちの2種類があります。メリット・デメリットが異なるため、打ち替えを検討している場合は、総合的に判断して最適な方法を選ぶことが大切です。
先打ち
先打ちは、外壁の塗装をする前にシーリング材を充填する工法です。シーリング材の上から塗装するため、外観を統一できる、シーリングの劣化を防ぐといったメリットがあります。費用は1平方メートルあたり900円~1,200円です。
後打ち
後打ちは、外壁塗装を行った後にシーリングを施す工法のことです。塗装剤との相性を考えなくても良いメリットがある一方、コーキング材が紫外線や雨風にさらされるので、先打ち工法と比べると劣化しやすいデメリットがあります。後打ち工法の費用相場は、1平方メートルあたり900円~1,200円です。
打ち増し
打ち増し工法とは、既存のシーリングの上から新たなシーリングを充填する方法です。元のシーリングを撤去する手間が省けるうえに、追加するシーリングの量も少なく済むため、1平方メートルあたり500円~900円程度と、コストを抑えられるメリットがあります。ただし、元のシーリングの状態が悪いと、上塗りした部分が剥がれてしまうおそれがあるので、施工前にシーリングの状態を見極めることが重要です。
シーリング工事の流れ
シーリング工事は、以下の流れで進みます。
【打ち替え工法の場合】
- 既存のシーリング材の除去
- 目地の清掃
- マスキングテープによる養生
- バックアップ材の挿入とボンドブレーカーの取り付け
- プライマーの塗布
- シーリング充填
- ヘラ押し仕上げ
- 完了
【打ち増しの場合】
- 充填箇所の清掃
- マスキングテープによる養生
- プライマーの塗布
- シーリング充填
- ヘラ押し仕上げ
- 完了
シーリング工事の費用を抑えるポイント
シーリング工事にかかるコストを抑えるポイントは、以下の3つです。
- シーリング工事と外壁塗装工事を同時に行う
- 自治体の補助金制度を利用する
- 複数の業者に相見積もりを取る
シーリング工事と外壁塗装工事を同時に行う
シーリング工事と外壁塗装をセットで行うことで、足場設置にかかる費用を抑えられます。また、工事の時期を合わせることで、メンテナンスのタイミングを見逃しにくくなります。
自治体の補助金制度を利用する
自治体によっては、外壁塗装やシーリング工事などリフォーム工事を行う際に補助金を受け取れるケースがあります。対象条件は自治体によって異なりますが、工事費用の20%~25%、あるいは10万円~20万円の助成を受けられる可能性があるため、工事前に補助金制度を利用できるか問い合わせておきましょう。
複数の業者に相見積もりを取る
複数の業者から相見積もりを取ることで、工事費用を比較することができます。業者を選ぶ際は、費用面だけでなく、施工実績やアフターサービス、担当者の対応などを含めて総合的に判断することが大切です。
シーリング工事はコツを使って費用を抑えよう
建物の気密性や防水性、耐震性能を保つためは、定期的にシーリングのメンテナンス工事を行う必要があります。シーリング工事は打ち替えと打ち増しの2種類があり、それぞれメリットとデメリット、費用相場が異なるため、外壁の状態に合った工法を選ぶことが大切です。
工事業者を選ぶ際は、複数の業者から相見積もりを取り、費用やサービス面をしっかり比較して検討しましょう。また、外壁塗装と同時に行う、補助金制度を利用するなど、コストを抑える工夫を講じることが大切です。