屋根塗装に使われる塗料の種類を解説!メリット・デメリットも比較
屋根塗装において塗料は、ただ色をつけるためだけのものではありません。雨風や紫外線から屋根を保護し、建物の寿命を延ばす役割も果たしています。そのため塗料を選ぶ時は、特徴を正しく理解したうえで、使用環境や目的に応じて選ぶことが重要です。
本記事では、屋根塗装に使われる塗料について詳しく解説します。それぞれのメリットとデメリットも紹介するので、最適な塗料を見つけるために参考にしてください。
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目次
屋根塗装に使われる塗料の種類と特徴
屋根塗装に使用される塗料には、さまざまな種類がありそれぞれ異なる特徴を持っています。最適な塗料を見つけるためには、耐候性や耐久性、コストはもちろん、省エネ効果や環境への配慮まで考慮して選ぶことが重要です。ここでは屋根塗装に使われる塗料を6つ紹介します。
ウレタン樹脂系塗料
ウレタン樹脂系塗料は柔軟性が高く、細かい部分にもしっかり密着する特徴があります。そのため、複雑な形状の屋根や細かい補修が必要な箇所に適した塗料です。価格も1,700~2,200円/㎡と比較的安価であり、初期費用を抑えたい場合に向いています。ただし、耐久性は他の塗料に比べて劣るため、8~10年程度で再塗装が必要になります。
シリコン樹脂系塗料
シリコン樹脂系塗料は、屋根塗装で最も広く使われている塗料の1つです。費用は2,300~3,500円/㎡とウレタン樹脂系塗料よりも高めですが、10~15年程度の耐用年数が期待できるため、耐久性を考慮するとコストパフォーマンスに優れた選択肢といえます。防汚性や耐熱性には優れていますが、弾性が低くひび割れしやすいといったデメリットがあるので注意しましょう。
フッ素樹脂系塗料
フッ素樹脂系塗料は、耐久性、耐熱性ともに優れており、15~20年という長期の耐用年数を誇ります。また防汚性や防カビ性が高いです。初期費用は高額になりますが、塗り替え頻度が少なく済むため、長期的なメンテナンスコストを抑えたい場合に適しています。
無機塗料
無機塗料とは、「アクリル」や「シリコン」などベースとなる塗料に無機物を加えて作られる塗料です。ベース塗料の種類によって性能に差が出てきますが、一般的に寿命が20年以上とされており、非常に高い耐久性を誇ります。ただし塗料の費用は4,300~5,500円/㎡と高額なため、屋根材との相性やメンテナンスの頻度などを検討したうえで選択すると良いでしょう。
遮熱塗料
遮熱塗料は太陽光を反射する性能を持ち、屋根表面の温度上昇を抑える効果があります。そのため夏場に室温が高くなるのを防ぐ効果も期待でき、省エネ効果を重視する方に人気です。特に近年の環境意識の高まりとともに注目を集めている塗料です。
断熱塗料
断熱塗料は塗膜自体に断熱性能を持たせることで、室内の温度変化を抑えられます。夏場の暑さだけでなく、冬場に暖房効果を高める効果もあり、1年を通じて快適な住環境を維持できる点がメリットです。
塗料選びにおける注意点
屋根塗装の塗料を選ぶ際は、単に費用面だけでなく、屋根の素材や環境条件、期待する耐久年数などを総合的に考慮する必要があります。例えば、海岸部では塩害に強い塗料を、寒冷地では温度変化に強い塗料を選ぶなど、環境に応じて選択しましょう。
また、できるだけ費用を抑えようと安い塗料を選んだ結果、再塗装の回数が増えてメンテナンスコストが余分にかかってしまったというケースもあるので注意してください。
適切な塗料を選んで屋根を長持ちさせよう
本記事では、屋根塗装に使われる塗料について解説しました。各塗料の違いは色だけではありません。それぞれ性能が異なるため、業者からアドバイスを受けながら使用する環境や目的に応じて適切な塗料を見極めましょう。適切な塗料を選択することで、屋根の寿命を延ばすとともに住まい全体の快適さを維持できます。