壁のカビはペンキで隠しても大丈夫?正しい壁カビ対処法と予防方法
壁のカビはペンキで隠しても良い?
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「カビの生えてしまった壁に、ペンキを塗って隠したい」と考えている人も多いはず。しかし、壁のカビの上からペンキを重ねて隠すのは、間違った対処方法です。そこでこの記事では、壁のカビはペンキで隠したらどうなるか、そして、壁にカビが発生した時の正しい対処法・予防方法を紹介します。壁のカビに悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
壁のカビをペンキで隠すとどうなる?
部屋の印象を一気に悪くするカビ。ペンキなどの塗料で上から隠すと、一時的に見た目は良くなります。しかし、この方法にはカビの繁殖を抑制する効果はありません。そのため、ペンキの内側でカビが繁殖してしまう可能性が高いです。気付かないうちに広範囲に繁殖していたり、壁材に腐食やシロアリの繁殖が起きていたりして、建物に深刻な被害をもたらすことも。その結果、大掛かりな修繕が必要になってしまいます。「防カビ塗料」にも繁殖を抑制する効果はないので、注意してください。
壁のカビを放置するとどうなる?
壁に生えてしまったカビは、そのまま放置するのもよくありません。条件にもよりますが、カビは数週間であっという間に広がり、やがて壁の内部や家具にも付着・繁殖します。さらには人体に入り込んで健康に影響を与える恐れも。室内の壁に限らず外壁のカビも同様で、放置すると家の構造まで腐食・劣化させる可能性があります。
壁にカビが発生した時の対処法
壁にカビを発見したら、できるだけ早く対処したいものです。カビの対処法は「カビ取り剤などでカビを除去する」か「専門業者にカビ取りを依頼する」のどちらかになります。
カビ取り剤などでカビを除去する
カビ発生の初期段階であれば、自分で除去を試すことも可能です。カビの除去というと「塩素系漂白剤」や「カビ取り剤」が思い浮かびますが、「エタノール」などの消毒用アルコールでも殺菌できます。むしろ、前者は壁の変色脱色を引き起こす可能性があるのに対し、アルコールはその心配がなくおすすめ。漂白効果が足りない場合は、漂白効果がマイルドで人体への安全性も高い「酸素系漂白剤」を使用するのもおすすめです。強力な薬剤を使用する際は取り扱いに注意してくださいね。
専門業者にカビ取りを依頼する
壁のカビが初期段階を超え、複数箇所に発生している場合やカビが面状になっている場合などには、それ以上広がってしまう前に業者にカビ取りを依頼しましょう。既にカビ菌の胞子が壁材内部に入り込んでおり、自分では除去しきれない可能性が高いです。また、部屋の空気中に舞う胞子の量も多く、人体に入り込むリスクも高まっていると考えられます。
内壁のカビを予防する方法
住まいの壁にカビが発生すると、最悪の場合壁材の取り換えが必要になります。コストがかかって大変。そのため、カビが生えないように予防することが大切です。そこで、カビの予防方法を紹介します。まずはお家の中の内壁から見ていきましょう。
換気・除湿・掃除をこまめにする
カビは湿度を好み、ホコリを餌に成長します。そのため、湿気・結露とホコリを取り除くことが予防に効果的です。頻繁に窓を開けたり換気扇を回したりして、湿気のある空気を溜め込まないようにしてください。結露の多い部屋や換気のできない部屋には、除湿機を設置するのがおすすめ。カビの餌となる埃がたまらないよう、掃き掃除・拭き掃除もこまめにしてください。
家具と壁の間に隙間を作る
家具と壁が密着した部分は、換気がしづらく、ホコリもたまりやすいです。そのため、カビが生えやすい場所であり、しかも生えていることに気がつきにくい場所でもあります。家具と壁の間には隙間を作り、換気と掃除をしやすくしておきましょう。
外壁のカビを予防する方法
続いて、外壁にカビが生えるのを予防する方法を紹介します。
外壁材・塗料を変える
外壁の場合、カビの生えやすさは、日光の当たり具合や気候などの環境に左右されがち。そのため、外壁材そのものや外壁塗装の塗料を、カビが生えにくいものに変更するのが効果的です。外壁材は、汚れにくい・カビが生えにくいといった機能が備わったサイディングや、表面に凸凹が少ないものがおすすめ。塗料は防カビ機能のあるものや「紫外線に反応してカビなどを分解する」といった特殊な塗料もあります。特に新築予定の方や、外壁塗料の塗り替えを予定している方は検討してみてください。
こまめに掃除をする
外壁も掃除をすることでカビの発生を防げます。家庭用外壁洗浄剤や中性洗剤などを使用して、スポンジ、雑巾などで汚れを綺麗に取り除きましょう。しっかり乾燥させる必要があるので、天気が良く湿度の低い日を選んで掃除をするのがおすすめです。
壁のカビはペンキで隠さないようにしよう!
「壁のカビをペンキで隠す」という間違った対処法について紹介しました。内側でカビが繁殖してしまい、手に負えない状態になってしまう可能性があることがわかりましたね。また、放置するのもよくありません。壁にカビは、できるだけ早く自分で除去できれば、被害もコストも抑えられます。普段から予防・メンテナンスをして、壁にカビが生えないように気をつけましょう!
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